CBD and the Cardiovascular System
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最終更新日 11 11月 2021

心血管系への治療薬としてのCBD

今回は、CBD(カンナビジオール)が心血管系にもたらす様々な健康上のメリットについて説明します。CBDとは、カンナビスと呼ばれる植物から抽出されるカンナビノイドで、全体の最大40%を占める有効成分です。

心血管系の機能とは

心血管系は一言で言うと、心臓と血管のネットワークで構成される、体の隅々まで血液を循環させるための機構の事で、リンパ管系と同じ循環器系の一つです。

心血管系には、他にもいくつかの重要な役割があります。例えば、ホルモンを制御したり、生殖のために勃起を維持したり、体温を調節したり、腎臓のフィルター機能によって塩分や不要な物質を排出したり、病原体から身を守るための抗体や免疫細胞の輸送をするなど、その役割は多岐に渡ります。

最も一般的な心臓病

心臓という器官が、前述の様な生命維持に関わる極めて重要な機能を持っている事を考えれば、心臓に影響を与える合併症が、病気における死因として最も一般的であるのは、不思議なことではありません。2020年にスペインの国立統計局(INE)が公表した報告書によれば、死亡原因の第1位は、全体の23%を占めている心血管疾患だと発表しており、がん(20,4%)や感染症(20,9%)の割合を上回りました。ただ、2020年に関してはCOVID-19の感染拡大が影響したこともあり例外的に割合が変動しています。そのため、この年の感染症による死亡者の67.5%がこのCOVID-19によるものだと言われています。

心臓病の罹患率が急激に増加した背景には、生活習慣の乱れが深く関わっています。長時間座る生活、ストレス、喫煙、偏った食事などが、健康を害する一番の原因であり、こうした不摂生に心当たりのある人は、積極的に改善に向けた取り組みをする必要があるでしょう。

ここからは、現代人に最もよく見られる5つの心疾患についてご紹介いたします。

心臓の一部の血流が減少したり、完全に遮断されたりして その部分の機能が低下し、死に至る場合もある心臓疾患です。 息苦しさ、めまい、胸の圧迫感などの症状が現れます。
心不全は、心臓の血液を送り出す能力が減退し、体内の血流を十分に維持できなくなる疾患です。高血圧、糖尿病、冠状動脈性心臓病などが原因となる場合が多いため、これらの疾患を注意深くモニターする事が心不全予防につながります。
狭心症は胸痛としても知られており、冠状動脈に何らかの障害があるために心筋に十分な血液が供給されない事で引き起こされます。胸部に感じる強い圧迫感と痛みが特徴です。
動脈瘤は、身体の特定の部位の動脈壁が弱くなったり、炎症を起こしたりする疾患で、多くの場合無症状であるため、多くの場合定期検査で発覚します。
不整脈は、心拍数が不均一になる疾患で、遅くなると徐脈、早くなると頻脈といいます。また、断続的に不整脈が起こり、それにより顔面蒼白、めまい、窒息などの症状が出ることがあります。

CBDが心血管系に与える影響 – メリットと潜在的リスク

心血管系への理解が深まったところで、本題である、CBDと心血管系の関係性について掘り下げていきましょう。

CBDには、同様の植物から抽出されるTHC(テトラヒドロカンナビノール)とは異なり、多幸感や「ハイ」な状態にする向精神作用がありません。そのため、医療において、例えば統合失調症、てんかん不安障害多発性硬化症などに対してより広くポジティブな影響を与える成分として注目されています。基本的にCBDは、鎮静作用の働きと神経信号の流れを抑制する事による鎮痛作用の働きがあります。また、2007年にMolecular Cancer Therapeutics誌に掲載された研究では、CBDはCB1、CB2、バニロイドなどの受容体とは無関係に、単体でプログラム細胞死を促す事で乳がんの発生を大幅に遅らせることができると結論づけられています。1

CBDの医療応用の例は年々増加しており、科学者や研究者は、CBDの心血管系への治療効果について様々な角度から研究を進めています。そうした流れもあり、2012年には、ノッティンガム大学の3人の研究者による論文がBritish Journal of Clinical Pharmacology誌に掲載され、CBDが心血管系の治療に有効であるという証拠が示されました。2 これは、カンナビジオールが動脈に直接作用し、急性の血管弛緩を起こす事によるものです。こうした場面では、CBDは例えば高グルコースによる血管の損傷に対する保護剤として作用します。つまり、この研究結果でわかる事は、CBDの抗酸化作用と抗炎症作用が心血管系疾患の治療に有効に働いたという事です。

これらの研究で得られた前臨床データが総合的に評価され、その結果CBDが心臓疾患だけでなく末梢血管や脳血管に関係する疾患の治療に有効であるという事が、裏付けられました。現在のところ、この学説が最も有力なものとして認識されてはいますが、このレビューを行った研究者達は、この学説をより確かなものにするためには、さらなる研究が必要だと指摘しています。

現在わかっている事実

心血管系の問題が何らかの炎症によって引き起こされる事がほとんどだという事実を踏まえて行われた近年の研究により、CBDは抗炎症作用により心血管系の組織を保護する力があることが実証されています。

その一つに、2016年に国際的な研究チームによって実施された医学研究があります。3 この実験では、マウスにCBDを持続的に投与することで、心血管組織の炎症を軽減させる事に成功しました。それによって心不全の悪化のリスクが減り、それどころか元の健康状態に回復していくという大きな効果をもたらしました。以上の結果から、この国際共同研究ではCBDが心筋炎(心筋の炎症)の改善に役立つことが実証されました。

実は、その1年前の2015年には既に、中国の研究者たちがウサギを使った数回の実験によりカンナビジオールが心筋梗塞の回復を助けることを実証している事は、あまり知られていません。4 この実験では、心臓発作を起こした直後にCBDを投与されたウサギが、プラセボ(偽薬)を投与されたウサギよりもはるかに早く正常な状態に戻ったという結果が示されました。

反対に、CBDの持つ健康リスクについてですが、これに関しては取り上げる内容がほとんどないのです。CBDは、飲み合わせを気をつけながら慎重に摂取する限りにおいては、どんな病状・体質の人でも安全に使用できる成分であり、その安全性は世界保健機関(WHO)でも公式に認められています。5

留意点

現在心臓病の薬を服用している方は、CBDが薬と相互作用したり、処方薬の効果を低減させてしまう可能性があることにご注意ください。こうした問題を避けるためにも、CBDを摂取する前には医師に相談する事をおすすめします。

関連記事:CBDと医薬品の相互作用

CBDの使用方法

カンナビジオール(CBD)を摂取する方法は、主に以下の3種類に分けられます。

  • 吸入摂取:この摂取方法では、ヴェポライザーと呼ばれる吸引器が必要となります。効果が即座に現れるというメリットがありますが、同時に持続時間が短いというデメリットもあります。当然ながらタバコと比べてもはるかに危険性が低いにもかかわらず、吸引している様子が似ているために、肺への安全性を疑問視する声もあります。
  • 単純摂取:クッキーやワカモレ、ドリンクなどの食品にカンナビジオールを加えて摂取する方法です。この方法では効果はゆっくりとしたものになりますが、持続時間が長く、安定した効果が得られます。
  • 舌下摂取:この方法はシンプルで、CBDオイルを数滴舌の裏に垂らし、1分ほど吸収を待ってから飲み込みます。

CBDの適切な摂取量については、当サイトのCBD摂取量ガイドをご覧ください。

最後になりますが、心血管系を保護して健康に保つには、CBDの含有量が多く、THCの含有量がゼロか出来るだけ少ないCBD製品を選ぶ事を強くお勧めします。この点において、CBDのカプセルやオイルタイプを推奨する専門家も多くいます。

参考文献

  1. Caffarel MM, Andradas C, Mira E, Pérez-Gómez E, Cerutti C, Moreno-Bueno G, Flores JM, García-Real I, Palacios J, Mañes S, Guzmán M und Sánchez C. „Cannabinoids reduce ErbB2-driven breast cancer progression through Akt inhibition.“ PubMed Mol Cancer. (2010) []
  2. Stanley CP, Hind WH und O’Sullivan SE. „Is the cardiovascular system a therapeutic target for cannabidiol?“ PubMed Br J Clin Pharmacol. (2013) []
  3. Caffarel MM, Andradas C, Mira E, Pérez-Gómez E, Cerutti C, Moreno-Bueno G, Flores JM, García-Real I, Palacios J, Mañes S, Guzmán M und Sánchez C. „Cannabinoids reduce ErbB2-driven breast cancer progression through Akt inhibition.“ PubMed Mol Cancer. (2010) []
  4. Feng, Yuanbo MD, PhD*,†; Chen, Feng MD, PhD*,‡; Yin, Ting MSc*; Xia, Qian MD, PhD*,§; Liu, Yewei MSc*,§; Huang, Gang MD, PhD§; Zhang, Jian PhD; Oyen, Raymond MD, PhD*; Ni, Yicheng MD, PhD*,† „Pharmacologic Effects of Cannabidiol on Acute Reperfused Myocardial Infarction in Rabbits: Evaluated With 3.0T Cardiac Magnetic Resonance Imaging and Histopathology“ Journal of Cardiovascular Pharmacology (2015) []
  5. Expert Committee on Drug Dependence (2017). CANNABIDIOL (CBD) Pre-Review Report. [online] World Health Organization. []

投稿者

CBDの専門家 | 記事を読む

英語とフランス語の通訳・翻訳を傍らにVickyはアメリカのCBD業界で経験を積んできました。CBDについて学ぶうちにあらゆる局面で体へのメリットをもたらすことを知り、その中でも皮膚に関する研究に興味を持ちました。以来、彼女はCBDと皮膚に関するリサーチを中心にCBDの記事を書いている。

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