cbd and gluten - celiac disease
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最終更新日 10 11月 2021

本稿では、セリアック病に対するCBDオイルの効果、使用方法、適切な摂取量を紹介していきたいと思います。

CBDは、THCと共にカンナビスと呼ばれる植物から抽出される有効成分ですが、その効果は大きく異なります。CBDは、抗炎症作用や鎮痛作用などの様々な効果や効能がある事から広く世界中で認知される様になった有効成分ですが、近年ではセリアック病の様な治療が難しいとされる病気の治療薬としての可能性が模索されています。1 2 3 セリアック病は、腸壁がグルテンに過剰に反応してしまう自己免疫疾患です。4

セリアック病とは

セリアック病は、欧米においては自己免疫疾患の中でも比較的一般的な部類に入る疾患で、多くの人が罹患していると言われています。セリアック病を患うと、小麦、ライ麦、大麦などの食品に含まれるグルテンと呼ばれるタンパク質を摂取した際に免疫反応が起こってしまいます。このタンパク質を摂取すると、免疫系が反応し、腸壁を攻撃します。小腸には絨毛などの体にとって大事な器官であるため、これらが破壊されると健康に大きな影響を与える可能性があります。

絨毛に大きな損傷が生じると、小腸が機能不全に陥り、通過する食物から栄養を取り込むことができなくなってしまうのです。その結果、栄養不足に陥り、ひどい場合は骨密度が低下したり、流産のリスクが上がったり、神経障害や不妊症などを引き起こすこともあります。その他の症状としては、下痢、腹部膨満感、異常なガスの発生、疲労感、体重減少、鉄欠乏性貧血、便秘、かゆみを伴う発疹、口内炎などと多岐にわたり、大変厄介です。

また、大人がセリアック病にかかると、関節炎骨粗しょう症、肝障害、うつ病、発作、疱疹状皮膚炎など、他の疾患を併発してしまうリスクも上がります。5

CBDがセリアック病治療に効果的だと言われる理由

CBDは、カンナビス・サティバ (ヘンプ)と呼ばれる植物から抽出される、天然の化合物です。CBDがセリアック病の治療に効果的だと言われているのは、体内に備わっているエンドカンナビノイドシステムと効果的に相互作用するためです。この機構は、免疫力、睡眠、食欲、痛み、気分などの身体機能を制御し調節する内因性カンナビノイドと、CB1およびCB2カンナビノイド受容体から構成されています。

CBDは、これらの受容体の生成を助け、体の免疫系を高めてくれるため、エンドカンナビノイドシステムの機能改善により、痛み、炎症、食欲不振、胃腸管の炎症など、多くのセリアック病の症状が軽減されるのです。

セリアック病を患う人の中には、食欲不振や体重減少の原因となる吐き気を訴える人も少なくありません。CBDオイルには吐き気を抑える効果もあるため、吐き気が軽減される事により食欲も改善され、結果として代謝を高めることができます。6

また、多くの患者がグルテンフリー(グルテンを含まない)の食事を心がけますが、これは維持するのが非常に難しい事です。2003年に行われた、7 セリアック病とカンナビノイド受容体の関係性について調べた研究では、未治療の患者と1年以上グルテンフリーの食事を続けている患者では、未治療の患者の腸管内のカンナビノイド受容体の方がより広範囲に広がっていることが明らかになりました。この結果から、カンナビノイド受容体を標的にすることで、セリアック病の症状が緩和されるということがわかりました。

CBDはFAAH酵素(脂肪酸アミド加水分解酵素)の阻害剤であることが科学的に明らかになっており、8 このFAAH酵素を阻害することで、CBDは腸内の抗炎症作用を発揮します。

最近の研究によると、セリアック病が神経障害を引き起こす事がわかっていますが、9 CBDには神経保護作用および神経変性作用があるため、神経障害による痛みを効果的に軽減してくれるのです。10 11 また、痛みだけではなく、損傷箇所を修復し、神経の機能を改善する力もあるため、この点もCBDはセリアックの治療薬に適していると言われる理由です。

CBDをセリアック病に使用する方法

CBDオイルは様々な用途で使用する事が出来ます。セリアック病に使用する際に最も一般的とされるのは、舌下摂取です。舌下摂取は、舌の裏にCBDオイルを1滴垂らし、1分ほど吸収されるのを待ってから飲み込む方法です。

また、ペン型のVAPEを使用してCBDを吸引するなどの吸引摂取は、吸収が早く、即座に症状が緩和されるため、セリアック病の症状改善に適しています。体質やその他の疾患が理由でVAPEや舌下での摂取が難しい場合は、CBDカプセルによる摂取がおすすめです。

セリアック病へのCBD使用に関する医学研究

これまで、CBDオイルにはセリアック病に対する潜在的な治療効果がある事を説明してきましたが、残念ながら、この疾患に焦点を当てた研究は限られています。そのため、そうした研究結果を全て集めてもCBDがセリアック病治療に有効であることを完全に示すに足るデータは、現時点では揃っていません。ただ、希望の持てる研究結果もあり、その一つが、2011年の科学雑誌「PLOS One」に掲載された、セリアック病にCBDを使用することで腸の炎症が抑えられるという仮説を証明しようとした、イタリアの学者による研究です。12

この研究では、CBDは腸内の炎症反応を確かに抑制すると結論づけており、この抗炎症反応が、セリアック病によって引き起こされる腸の損傷を防ぐことにつながるとしています。

また、テラモ大学の研究では、エンドカンナビノイドシステムの具体的な特性を分析することを目的として実施されました。13 その結果、完全な結論は出ていないものの、エンドカンナビノイドシステムの機能不全とセリアック病の発症との間に何らかの相関関係があるという事が証明されました。

そうは言っても、セリアック病の症状に対するCBDの治療効果を解明するには、さらなる研究が必要となるでしょう。

CBDの正しい摂取方法

CBDオイルを摂取するにあたり、症状の重さや段階、CBDに対する体の相性や耐性など、事前に押さえておくべき大事なポイントがいくつかあります。また、CBDオイルの副作用はほとんどありませんが、万が一を考えて慎重になる必要があるでしょう。より詳しい情報は、CBDオイルの副作用ガイドをご覧ください。

自分の症状に最適なCBD摂取量を知るためには、テストとして少量を摂取し、症状改善の兆候が見られるかどうかを探る必要があります。CBD摂取量の目安に関しては、ライノフ氏とバーンバウム氏が、著書「CBD: A patient’s guide to Medical Cannabis」の中で提唱しているステップアップ方式を参考にする事をおすすめします。14 このステップアップ方式とは、最初はマイクロドースと呼ばれる低用量摂取から始め、症状に対して効果が現れるまで徐々に摂取量を引き上げていくという方法です。

このステップアップ方式についてのより詳しい説明は、こちらのCBDの摂取量ガイドをご覧ください。

セリアック病に対するCBDオイルの効果 – まとめ

  • 炎症の抑制
  • 痛み(神経障害)の軽減
  • 食欲改善
  • 消化管の炎症軽減

これまで行われた様々な研究が示す通り、CBDオイルがセリアック病に何らかの治療効果を与えるという事は明らかです。CBDオイルは、様々な症状に対して鎮痛作用があるだけでなく、神経系や免疫系の炎症を緩和する事ができます。また、食欲が増進し、睡眠の質も向上します。

これまでの内容からすると、CBDオイルを使用する事で、セリアック病に対する治療効果やその他の効能が得られるという事が自明の様に思えますが、やはり医療の分野で公式に認められるには、さらなる科学的研究を待つ必要がありそうです。それまでの間に家庭療法として今すぐ始められる事といえば、グルテンフリーの食生活です。これは、セリアック病をお持ちの方には、CBD使用云々にかかわらず大事な習慣ですので、出来るだけ心がける様にしてください。

参考文献

  1. Expert Committee on Drug Dependence (2018). CANNABIDIOL (CBD). [online] World Health Organization []
  2. Nagarkatti, Prakash, et al. (2009) “Cannabinoids as novel anti-inflammatory drugs.” Future medicinal chemistry 1(7).1333-1349. []
  3. De Gregorio, D., McLaughlin, R., Posa, L., Ochoa-Sanchez, R., Enns, J., Lopez-Canul, M., Aboud, M., Maione, S., Comai, S., and Gobbi, G. (2019). Cannabidiol modulates serotonergic transmission and reverses both allodynia and anxiety-like behavior in a model of neuropathic pain. PAIN, 160(1), pp.136-150. []
  4. Celiac Disease Foundation. (2019). What is Celiac Disease? | Celiac Disease Foundation. [online] Available at: https://celiac.org/about-celiac-disease/what-is-celiac-disease/ []
  5. Celiac Disease Foundation. (2019). What is Celiac Disease? | Celiac Disease Foundation. [online] Available at: https://celiac.org/about-celiac-disease/what-is-celiac-disease/. []
  6. Parker, L., Rock, E., and Limebeer, C. (2011). Regulation of nausea and vomiting by cannabinoids. British Journal of Pharmacology, 163(7), pp.1411-1422. []
  7. Battista, N., Di Sabatino, A., Di Tommaso, M., Biancheri, P., Rapino, C., Giuffrida, P., Papadia, C., Montana, C., Pasini, A., Vanoli, A., Lanzarotto, F., Villanacci, V., Corazza, G. and Maccarrone, M. (2013). Altered Expression of Type-1 and Type-2 Cannabinoid Receptors in Celiac Disease. PLoS ONE, 8(4), p.e62078. []
  8. Massi, P., Valenti, M., Vaccani, A., Gasperi, V., Perletti, G., Marras, E., Fezza, F., Maccarrone, M. and Parolaro, D. (2008). 5-Lipoxygenase and anandamide hydrolase (FAAH) mediate the antitumor activity of cannabidiol, a non-psychotropic cannabinoid. Journal of Neurochemistry, 104(4), pp.1091-1100 []
  9. Celiac Disease Foundation. (2019). Neuropathy Linked to Celiac Disease | Celiac Disease Foundation. [online] Available at: https://celiac.org/about-the-foundation/featured-news/2015/06/neuropathy-linked-to-celiac-disease/ []
  10. Ward, S., McAllister, S., Kawamura, R., Murase, R., Neelakantan, H. and Walker, E. (2014). Cannabidiol inhibits paclitaxel-induced neuropathic pain through 5-HT1Areceptors without diminishing nervous system function or chemotherapy efficacy. British Journal of Pharmacology, 171(3), pp.636-645. []
  11. Iuvone, T., Esposito, G., De Filippis, D., Scuderi, C. and Steardo, L. (2009). Cannabidiol: A Promising Drug for Neurodegenerative Disorders?. CNS Neuroscience & Therapeutics, 15(1), pp.65-75. []
  12. De Filippis, D., Esposito, G., Cirillo, C., Cipriano, M., De Winter, B., Scuderi, C., Sarnelli, G., Cuomo, R., Steardo, L., De Man, J. and Iuvone, T. (2011). Cannabidiol Reduces Intestinal Inflammation through the Control of Neuroimmune AxisPLoS ONE, 6(12), p.e28159. []
  13. semanticscholar.org. (2013). Anecdotal reports of benefit abound Cannabis. [online] Available at https://pdfs.semanticscholar.org/3a67/a6d84199626f644406e09d01303da91d65a3.pdf []
  14. Leinow, L. and Birnbaum, J. (2017). CBD: A Patient’s Guide to Medicinal Cannabis. North Atlantic Books. []

投稿者

CBDの専門家 | 記事を読む

英語とフランス語の通訳・翻訳を傍らにVickyはアメリカのCBD業界で経験を積んできました。CBDについて学ぶうちにあらゆる局面で体へのメリットをもたらすことを知り、その中でも皮膚に関する研究に興味を持ちました。以来、彼女はCBDと皮膚に関するリサーチを中心にCBDの記事を書いている。

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